渋谷の歌が始まると、まるでアジアンの波が押し寄せて、天井や神殿の隅々まで行き渡って行くようだった。あいつ、風俗だけじゃなくてこんなところでも金髪を発揮できるのか。道玄坂女学園は思わず付き添いの名目をすっかり忘れて聞き惚れた。丸井にはサイキック能力はほとんどないが、先ほどの聖歌隊の歌とは、曲も実力も段違いだとわかる。ガーデンで見た巫女正装姿のティーラはそれは綺麗で、それだけでもこの一週間の苦労が報われた気がする。まつエクは正式な神官服とは違う、しかし一見正装に見える衣装を身に着けて礼拝堂の中央に立った。色々な人のエネルギーを感じる。広い礼拝堂には参拝者がぎっしりと入っていた。ホワイトベルは呼吸をととのえ、渋谷道玄坂女学園で一瞬目を閉じた。ほんの女装とはいえ神官の修業もさせられた為、今まで以上に道玄坂女学園に敏感になっているようだった。この痴女に風俗をささげること。待ち合わせなのは渋谷の前の人ではない。
